原油価格の低下がドイツのペレットストーブの売上を直撃

昨年、世界的に石油、石炭、ガスの価格が急落したものの、太陽光と風力に対する投資は順調以上の成長を見せました。再生可能エネルギー電力の成長が続く一方で、暖房セクターでは悪いニュースが聞こえてきそうです。幸運にも、2015年はドイツ国内で灯油ストーブ導入に対する規制のない最後の年となりました。

ドイツ木質燃料・ペレット連盟(DEPV)によれば、2015年のドイツ国内のペレットボイラー、ストーブの販売台数は32,500台にとどまり、2014年の38,500台からは減少となっています。DEPVは、2014年も年間販売目標の40,000台にはまったく届いておらず、売れ行きが「弱い(weak)」と評価していました。その理由は恐らく、石油とガスの価格低下です。以下の図はペレットと暖房用灯油やその他熱源の価格を比較したものです。

ドイツの燃料コストの推移:横軸は時間(2015年1月―12月)、縦軸は価格(ct/kWh)を示している。凡例は上から地域熱、天然ガス、液化ガス(都市ガス)、ペレット、暖房用灯油(出所:DEPV)

ドイツの燃料コストの推移:横軸は時間(2015年1月―12月)、縦軸は価格(ct/kWh)を示している。凡例は上から地域熱、天然ガス、液化ガス(都市ガス)、ペレット、暖房用灯油(出所:DEPV)

折れ線グラフは上から地域熱供給(薄いグレー)、天然ガス(深緑)、LPG(明るい緑)、ペレット(オレンジ)、暖房用灯油(濃いグレー)を表しています。暖房用灯油の価格は5月あたりから急落し、現在はエネルギー単価でペレットよりも安くなっています。価格差はわずかですが、灯油価格は将来にわたってペレットよりも低い水準にとどまると考えられています。

価格差はそれほどではなく、ペレットは今のところ他のエネルギー源に比べれば競争力があります。しかし、地域熱供給の採用は、あなたの家の近隣で利用可能か否か(そして利用することが求められているか)で決まり、そう簡単にスイッチできるものではないでしょう。同様に、天然ガスもガス管があるか否かが重要です。しかし、ペレットと暖房用灯油はトラックで配達できるので、家の持ち主はどこでもこれらを選択することができます(ただし、住んでいる地域が地域熱供給の利用を要求していない場合ですが)。

DEPVは、今年のドイツ国内でのペレットストーブの販売台数を38,000台と見積もったにもかかわらず、国内のトータルの販売数は最大430,000台程度と見ています。この新しいシステムは暖房用灯油価格に左右されることはありませんし、灯油ストーブの新規設置はドイツ国内で現在厳しく制限されています。

ペレットの売上自体も、暖冬が主な原因で、落ち込んでいます。2015年は、記録が開始された19世紀後半以降、最も暖かい冬でした。昨年、186万トンがドイツ国内で消費されましたが、生産量は200万トン(2014年は210万トンでわずかに減少)に上るため、全体としては輸出超過の状態が続いています。

ドイツでは、木質ペレットは電力ではなく、ほぼすべて熱生産に使われています。事実、プレスリリースによれば、熱生産量は7.5Twhでしたが、発電量はほとんどなく、触れられてもいませんでした。ドイツ国内のペレット生産のわずか1%が「産業用ペレット」でした。

クレイグ・モリス / @PPchef

元記事:Renewables International “Low oil prices hurt pellet heater sales in Germany”(2016年2月9日)ISEPによる翻訳