第4世代地域熱供給と日本の温熱政策 − 大潟村脱炭素先行地域の取り組みから見える日本の課題

秋田県大潟村は、環境省が2022年度から開始した脱炭素先行地域の第1回目に選定され、現在、その具体化に着手したところである。大潟村が挑戦する地域熱供給の重要性と、具体的な取り組みから見える日本の環境エネルギー政策、とりわけ温熱政策に関する課題を論じる。 続きを読む

  • 脱炭素とエネルギー大転換は世界をどこに導くか − 脱成長論を超えて

    近年、脱成長論が注目されている。「気候変動に関する政府間パネル」(IPCC)が最新の第6次評価報告書(AR6)第3作業部会報告書(IPCC 2022)で初めて脱成長論を論じ1IPCC AR6 WGIII (Apr.5th、2022)の第1章、第3章、第5章、第17章で脱成長が議論されている。、日本でも脱成長論の書籍(斎藤 2020)がベストセラーとなった。脱成長論の歴史は古いが、昨今の盛り上がりはおよそ10年前からだろう。 続きを読む

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      IPCC AR6 WGIII (Apr.5th、2022)の第1章、第3章、第5章、第17章で脱成長が議論されている。
  • テスラ・ショック − モビリティ大変革と持続可能性

    電力エネルギー領域の大変革に覆い被さるように、モビリティ大変革も始まっている。電気自動車(EV)、自動運転、ライドシェアが、加速度的に発展しながら統合されつつあり、その中心に、イーロン・マスク氏率いる米EV企業のテスラが見える。 続きを読む

  • 複合危機とエネルギーの未来

    複合危機の時代である。気候危機に直面し、パンデミックが世界を覆った。資本主義による格差や貧困、社会の分断がますます拡大し、気候危機の被害やパンデミックの影響も格差を襲う。 続きを読む

  • すぐそこにある再エネ社会 — 誰がこの転換を妨げるのか?

    世界中で、100年に一度のエネルギー大転換が進んでいる。再生可能エネルギーが、とくに太陽光発電と風力発電を中心に加速度的に進展しており、直面する気候危機の最大の解決策として期待されている。ところが日本だけは、その大転換から取り残されているばかりか、旧い考え方にとどまったまま、ようやく離陸し始めた太陽光発電市場さえ失速し、崩壊しつつある。 続きを読む

  • 冷静かつ大局的に再考すべき「日本型容量市場」(2)

    この間、河野太郎行革大臣が立ち上げた「再生可能エネルギー等に関する規制等の総点検タスクフォース」の第1回目(2020年12月1日開催)において、タスクフォースメンバーによる意見書で「容量市場を凍結すべき」と真正面から批判された。また、当日の朝の小泉環境大臣の記者会見でも、「容量市場」に炭素基準等の必要性を述べるなど、容量市場を巡って政治的な大きな動きがあった。 続きを読む

  • 冷静かつ大局的に再考すべき「日本型容量市場」(1)

    9月に容量市場の初めての入札結果が公開されて以来、関連業界ではちょっとした「騒ぎ」になっている。大手一般紙もようやく取り上げたが、テーマ自体が難しく理解が広がっていないせいか、残念ながら世論に広がるまでは至っていない。 続きを読む

  • 「容量市場」とは何か – 原発・石炭・独占を維持する官製市場

    この7月、日本で初めてとなる「容量市場」の入札が行なわれた。8月末に結果が出る予定だ(遅れて9月14に公表された。概要は最後に追記する)。多くの人にとっては聞き慣れない「市場」だろう。欧米でも同様または類似した仕組みが試行された段階であり、導入しない国や地域も少なくない。日本でも容量市場への批判は多く、そもそも不要、との声もある。電力市場自由化では周回遅れの日本が、容量市場の導入は急いだ。 続きを読む

  • 複合危機をどう乗り越えるか

    地球規模での新型コロナウイルスの感染爆発、いわゆるパンデミックがますます広がっている。日本でも都市封鎖に近いかたちで営業や外出の自粛を要請する緊急事態宣言が発令されたが、この先の展開は見通せない状況だ。 続きを読む

  • 日本は「下級国家」へと凋落しつつあるのかもしれない

    京都アニメーション放火大量殺人事件は、今なお痛ましさが生々しい。その犯人を「下級国民のテロリズム」と断じた橘玲は、近著「上級国民/下級国民」(小学館)の中で、日本や世界で進む知識社会化・リベラル化・グローバル化がもたらした上級/下級の分断の構図を描き出す。 続きを読む

  • 「東電原発裁判」は市民による「現代の東京裁判」(書評)

    2017年6月、画期的な裁判が始まった。福島原発事故から6年以上も経過し、初めて行われた事故責任を問う刑事裁判である。 続きを読む