「容量市場」とは何か – 原発・石炭・独占を維持する官製市場

この7月、日本で初めてとなる「容量市場」の入札が行なわれた。8月末に結果が出る予定だ(遅れて9月14に公表された。概要は最後に追記する)。多くの人にとっては聞き慣れない「市場」だろう。欧米でも同様または類似した仕組みが試行された段階であり、導入しない国や地域も少なくない。日本でも容量市場への批判は多く、そもそも不要、との声もある。電力市場自由化では周回遅れの日本が、容量市場の導入は急いだ。 続きを読む

  • 複合危機をどう乗り越えるか

    地球規模での新型コロナウイルスの感染爆発、いわゆるパンデミックがますます広がっている。日本でも都市封鎖に近いかたちで営業や外出の自粛を要請する緊急事態宣言が発令されたが、この先の展開は見通せない状況だ。 続きを読む

  • 日本は「下級国家」へと凋落しつつあるのかもしれない

    京都アニメーション放火大量殺人事件は、今なお痛ましさが生々しい。その犯人を「下級国民のテロリズム」と断じた橘玲は、近著「上級国民/下級国民」(小学館)の中で、日本や世界で進む知識社会化・リベラル化・グローバル化がもたらした上級/下級の分断の構図を描き出す。 続きを読む

  • 「東電原発裁判」は市民による「現代の東京裁判」(書評)

    2017年6月、画期的な裁判が始まった。福島原発事故から6年以上も経過し、初めて行われた事故責任を問う刑事裁判である。 続きを読む

  • 本当に重大なことは議題にしない日本の政治文化(書評)

    ドイツと日本は、人口や経済規模、産業構造、歴史など多くの点で似ており、しばしば比較される。そのドイツは脱原発したのに、なぜ日本にはできないか。誰もが思う疑問だ。本書はその「回答」の一つかもしれない。 続きを読む

  • 6年間ほぼ原発ゼロの現実の直視を(書評)

    3.11福島第1原発事故を教訓に脱原発を選択する国が相次ぐなか、肝心の事故を引き起こした当事国の日本が原発に固執している。しかしその内実は、出口の見えない福島第1原発の廃炉や汚染水問題をはじめ、急増する甲状腺がんや被曝の問題、行き場を失う核のゴミ問題、核燃料サイクルの破綻、東芝の破綻など、日本の原子力は混迷を深めるばかりだ。 続きを読む

  • 顔の見える「志金」で地域の課題解決(書評)

    アベノミクスでは何十兆円という桁違いの大きなお金が「金融緩和」される一方で、わずかな資金が足りずに倒産に追い込まれる中小企業もある。私たちの暮らしでも切っても切れないお金には2つの種類があるようだ。 続きを読む

  • 「下り列車」に乗り換えて見えてくる幸福なニッポン(書評)

    東芝、タカタ、神戸製鋼、日産と不祥事が続き、高品質なものづくりで世界をリードしてきたはずのニッポン株式会社の屋台骨を揺るがしている。大企業だけでなく、「堅い仕事」の代名詞であるお役所も、モリカケ問題や日報問題などで記録も記憶もないと徹底的にシラを切り通して、国民からの信頼は地に落ちた。 続きを読む

  • おなじみのバナナは代替種のクローン!!(書評)

    昨年から今年にかけて、北海道のジャガイモが不作でポテトチップスが品薄になったことは記憶に新しい。台風による一時的な影響だったが、本書で紹介される食糧危機はそんなものではない。 続きを読む

  • 新潟発、市民政治の極意書(書評)

    新潟といえば、田中角栄を生んだ保守王国である。田中が創った電源三法で日本中に原発が54基も建設され、新潟には世界最大の柏崎刈羽原発が建つ。他方、日本初の住民投票で巻原発を撤回に追い込み、プルサーマルも刈羽村の住民投票で取りやめさせた。そして今、福島第一原発事故を引き起こした東京電力の「生命線」が柏崎刈羽原発であり、その再稼動の是非は選挙のたびに最大の争点となる。 続きを読む

  • 原発1号機の冷却失敗は氷山の一角(書評)

    2011年3月11日の事故発生から福島第一原発の免震重要棟に陣取り、死を覚悟しつつ事故を収束させた故吉田昌郎所長は、海外からも「フクシマ50人のリーダー」と称えられたヒーローとなった。 続きを読む